「大人のフリースの選び方を知りたい。」
「できれば量販店っぽいものは避けたい。」
「40代以上が着る時のポイントも知りたい。」
そんな風に考えてませんか?
フリースはアウトドアに起源を持ち、ウールのセーターの代替品として開発された衣類。
今では普段着として着ることが一般的になり、街中で見ない日がないくらい普及していますね。
但し、大人の男性がフリースを着こなすには、幾つか注意すべきポイントがあります。
40代を迎えると、肌・髪の質感がそれまでとは変化するから。ツヤや潤いの減少と共に、カジュアルなアイテムとの差異が生じやすくなります。
そこで、この記事では、自身も40代のスタイリストが大人世代の男性に向けて失敗しないフリースの選び方、着こなし方を解説。
この記事を読めば、ご自身に必要なフリースアイテムの種類が分かり「何かしっくりこないな…」なんてことがなくなります。
現時点で所有しているアイテムの活用にも役立ちますので、ぜひチェックしてみてください!
知っておきたいフリースの今昔と特徴
かつてはアウトドアにおけるウール素材の代用品
フリース素材が誕生したのは、1970年代のこと。
語源は「毛の塊」と言われています。
アウトドア用品で有名なPatagonia(パタゴニア)社が、それまで保温素材で一択だったウールの難点を補完する目的で開発したのが起源です。
天然素材のウールは、高い保温性を備える一方で「濡れると重たくなる」「乾きにくく」「洗濯で縮む」など、デリケートな一面があります。
それをアウトドア用に補完した素材がフリースで、今でもパタゴニアと聞いて、フリースを思い浮かべる人が多いのも納得ですね。
今では街着として秋冬衣料の代表格
かつては雪山などのアウトドアが主戦場だったフリースも、1990年代頃から街着として着られることが増え、2020年代では秋冬衣料の代表格になっています。
取り扱いやすいのが大きな理由ですね。
フリースのメリットデメリット
メリット
✔ 保温性の高さ / ウールにも劣らない、高い保温性を備える。
✔ 着心地の良さ / 軽量で柔らかいため、肌触りが良い。加えて伸縮性も高い。
✔ イージーケア / 洗濯機で手軽に洗えて乾きやすい。シワにならずアイロンも不要。
✔ デザインが豊富 / 裁断や縫製が容易なため、異なる色や素材と組み合わせやすい。
デメリット
✔ 風を通しやすい / 防風性はそこまで高くありません。ただ、通気性が良く熱や湿気がが籠りにくいというメリットとも言えます。
✔ 経年劣化 / 洗濯を繰り返すことで劣化しやすくなります。石油を原料とした化学繊維のため、不可避な点ではありますが、短期間で劣化するわけではありません。2.3年着る分には問題はないでしょう。
✔ 静電気が起きやすい / 化学繊維のため、冬場に静電気が発生しやすいです。ただ、これはフリースに限ったことではないので、大きなデメリットではないと思います。
失敗しないフリースの選び方
40代以上の大人男性がフリースを選ぶ際、気をつけるべきポイントは以下の3点です。
❶フリースの種類は用途で選ぶ
❷フリースのデザイン・サイズバランスで選ぶ
❸フリースの色で選ぶ
以下、1つずつ解説していきます!
フリースの種類は着用シーンで選ぶ
フリースを選ぶ際の基準となるのが、着用シーンを想定した種類=生地選びです。
ライトアウターやミドラー(中間着)として活用するなら、マイクロフリース。
一方で、アウター着用をメインに考えるなら、ボアフリースやファーフリースとなります。
着用するシーンで選ぶべき種類が変わりますので、予めご自身の用途を想定しておきましょう。
✔️ アウター、ミドラー兼用なら、マイクロフリース
✔️ アウター専用なら、ボアフリース・ファーフリース
以下では、フリースの種類別に掘り下げていきます!
マイクロフリース
【用途】ミドラー、アウター
【特徴】最も一般的なフリース素材がマイクロフリースです。モチっとした柔らかい質感で、ストレッチ性も高め。厳冬期はミドラーとして、ジャケットやコートの内側に着用可能です。寒さの和らぐ日はアウターとして活用することもできる一方で、単体の防寒性としては、他の2種類にはやや劣ります。
ボアフリース
【用途】アウター
【特徴】マイクロフリースよりも地厚で、表面に動物の毛が付いたようなモコモコとした生地。毛足の長い繊維のため、保温性が高くアウターとして着用が可能です。一方、ボア部分がやや硬く感じることがあり、着用感で他の2種類には劣ります。
ファーフリース
【用途】アウター
【特徴】ボアフリースよりも長い、毛皮のようなファーが付いた生地。表面のふんわりとした質感と見た目のゴージャス感が特徴です。アウターとしても着用できる保温性を備える一方、毛足が長い分だけチリやホコリが溜まりやすく、利便性では他の2種類には劣ります。
迷ったらマイクロフリースを
種類で迷ったら、マイクロフリースを選んでおけば間違いないでしょう。
秋はもちろん、冬でも暖かな日はアウターとして使え、寒い日にはミドラーとしても活用できるため優秀です。
フリースのデザインで選ぶ
種類を決めたら、次にデザインを選びましょう。
ここ数年のトレンドと照らし合わせてみると、大人の男性が選ぶべきデザイン(型)は、以下の3つです。
❶ スタンドカラー型
❷ フード型
❸ ノーカラー型
➍ 【補足】どの型もサイズはジャストが基本
以下、1つずつ解説していきます!
スタンドカラー型
すっかり定番の座に落ち着いているのが、スタンドカラーのジップアップジャケット。
首に沿って立たせた襟が特徴で、デザイン性と保温効果を備えます。
アウター使用のほか、ミドラーでの使用も可能ですが、立ち襟のデザインと色をアウターと合わせる必要があります。
フード型
スタンドカラー型の台頭に押されて久しいですが、フード型のパーカー人気も根強いです。
フード部分が視覚的なアクセントとなり、よりカジュアルな印象を与えます。
アウターとミドラーの両方で使用が可能ですが、スタンドカラー型と同様に、フード部分の色と形状で、アウターとの調和が必要ですね。
ノーカラー型
ここ数シーズン密かにトレンド入りしているのが、ノーカラー型のジップアップジャケット。
首周りがスッキリしているので、シンプルに見えやすいのが特徴。
ミドラーとして着る際は首元の合わせが不要なため、時短にもなります。
アウター着用時のみ、気温によってマフラーなどの小物か、フード付きのインナーなどが必要です。
【補足】どの型もサイズはジャストが基本
サイズ選びについては、スタンドカラー・フード・ノーカラーのうちでどの型を選んでもジャストサイズが基本となります。
フリースはカットソーやニットとは異なり、身体のラインを拾いにくい素材なため、サイズアップはトレンド感を強めに出したい方のみ検討してみてください。
フリースの色で選ぶ
40代以上の大人の男性は、ブラックかネイビーのフリースを選ぶといいでしょう。
コーディネートの組みやすさは勿論ですが、フリース素材のカジュアル感を適度に抑えるためにも、落ち着いた定番カラーがおすすめです。
フリースは、カラー展開が豊富な衣類です。
もともとがアウトドア衣類のため、登山中の視認性を高める目的で目立つ色展開をしているのですが、大人の男性が普段着として考える際は、そこまで目立つ色は不要です。
加えて、フリースは着用と洗濯を繰り返す程に生地表面が毛羽立つ性質があるため、購入当初よりもカジュアルに見える傾向にあります。
それを防ぐ意味でも、ブラックやネイビーなどの落ち着いた色を選びましょう。
my dayおすすめ商品
my day Collarless Fleece Jacket(¥10,780)
今シーズンのmy dayでは、Collarless Fleece Jacket(カラーレス フリース ジャケット)を新作としてリリースしています。
上記で解説した選び方に基づき、Collarless Fleece Jacketのメリットを確認していきます!
❶フリースの種類はマイクロフリース
❷フリースのデザインはノーカラー型
❸フリースの色は定番のブラック、ネイビー
以下で順番に掘り下げていきます!
フリースの種類はマイクロフリース
マイクロフリースを使用した素材を使っており、軽量で柔らかいため、ノーストレスで着用できます。
暖かな日はアウターとして、寒い日はコートやジャケットの内側に着るミドラーとして活用ができるため、着用頻度も高く重宝しそうです。
フリースのデザインはノーカラー型
ノーカラー型のジップアップなので、インナーにパーカーやスウェットを合わせることでジャケットとして、カットソーを合わせればカーディガンのように羽織として使うことができます。
首・顔まわりがすっきりして見えるほか、ミドラーとして着用する際に、襟元が干渉しない点もポイントです。
フリースの色は定番のブラック、ネイビー
展開カラーはブラックとネイビー。
40代以上の大人の男性にとっては、この2色のどちらか一方を手元に置いておけば大丈夫でしょう。
フリースはカジュアルに見えやすい素材なので、色味を抑え、落ち着いた雰囲気を狙うのがベターです。
おすすめコーデアイテム
my day Stretch Warm Sweatpants(¥ 8,910)
ストレッチウォーム スウェットパンツは、キレイめに着用できる冬用ジョガーパンツ。
すっきりとしたシルエットがカラーレス フリース ジャケットとよく合います。
裏起毛で保温性も高い点も見逃せないポイントです。
my day Thermal Velvet(¥ 9,680)
同じく新商品のサーマルベルベットも、カラーレス フリース ジャケットのインナーにぴったりのアイテムです。
通常のTシャツよりも保温性が高く、冬の寒い時期向け。
フリースを脱いだ際にも、凹凸のある生地に表情があるため、シンプルになり過ぎないメリットがあります。
my day Down Chester Coat(¥ 29,800)
1~2月の寒い日には、カラーレス フリース ジャケットの上にダウンチェスターコートを着用するのがおすすめです。
肩幅、身幅にゆとりを持たせた作りになっており、中にフリースを着てもかさばるようなことはありません。
もちろん、保温性は抜群に高いです。
【まとめ】カジュアルなフリースを大人っぽく着こなして、上手に差別化しよう
フリースはウール素材よりも手軽に扱えることから、人気の高い定番アイテム。
ただし、アウトドアに由来することからカジュアルに見えやすく、40代以上の男性が着用する際には少々の注意が必要です。
本記事で紹介したフリースの種類(生地)・デザイン・色のポイントを抑えれば、新たなアイテム選びで失敗しにくくなることはもちろん、既にお持ちのアイテムも大人っぽく着こなすことができるようになります。
おすすめで紹介したCollarless Fleece Jacket(カラーレス フリース ジャケット)も参考に、ぜひ大人っぽく着こなして差別化をしてみてください!
かんくろう
メンズファッションスタイリスト/業界歴17年/ブランド旗艦店・ISETANメンズMGR/東京から三重県に移住/個人向けスタイリストを開始/Webメディアでも執筆中/プライベートでは2児の父