「40代にも合うスウェットパンツが知りたい」
「大人がスウェットパンツを穿いても大丈夫なの?」
「おすすめのアイテムやコーディネートも知りたい」
そんな風に考えている人も多いのではないでしょうか?
スウェットパンツとは、トレーニングウェアから派生したカジュアルウェア。
着心地の良さとラフなデザイン性で人気のアイテムです。
近年では多くのブランドが商品展開をしていて、外出先で着ている人を見る機会も増えました。
ただし、スウェットパンツはカジュアルなイメージが先行するアイテムのため、40代以上の大人男性が選ぶ際には、いくつかの抑えておくべきポイントがあります。
そこで、本記事ではスタイリストとして活動をする40代の私が、同じ大人世代の男性にスウェットパンツの選び方を解説。
この記事を読むことで、スウェットパンツの正しい選び方と着こなしのポイントを理解することができます。
結論は、素材を軸にシルエット・サイズ感・カラーを選ぶこと。
それだけで失敗する確率を抑えることができます。
コーディネートやおすすめ商品も紹介していますので、参考にしていただけると嬉しいです。
スウェットパンツの事前知識
スウェットパンツとは、かつては「トレーナー」と呼ばれたカジュアルウェアの揃いとなるパンツのことを指します。
先ずは、その歴史や定義、ファッションでの用途に触れておきましょう。
- スウェットパンツの由来はトレーニングウェア
- ジョガーパンツとの違いは素材と形状
- 40代以上もスウェットパンツはアリ
- ビジネスカジュアルで使うならジャケットスタイル
スウェットパンツの由来はトレーニングウェア
スウェットパンツとは、トレーニングウェア由来のカジュアルウェアです。
スウェットパンツを語る際に前提となるのは「スウェット(sweat)=汗」という名前のとおり、発汗に適した衣類であること。元々は米国のアスリートが汗をかくトレーニングを行う際のウェアとして用いられていました。
それが徐々に街着として浸透していったというのが大筋の由来です。
参考までに、現在では秋冬衣類の定番となっているウール素材の「セーター」も、遡るとsweater(汗をかく人)が語源のトレーニングウェアです。
つまり、スウェットの前身はセーターで、コットン素材が多く流通する以前は、アスリートの多くがウール素材のトレーニングウェアを着用していたという事実に辿り着きます。
ウールのセーターに汗をかくと考えると、現代の私たちには違和感が大きいですが、それだけ衣料素材の進化が伺えますね。
日本においては、おしゃれ着としてのスウェットパンツは、ごく一部の服好きの間でのみ流通していました。
大衆向けでなかった理由は、取り扱いの難しさ。
部屋着に見えやすいことに加え、一度の着用でも膝の部分の生地が伸びやすく、いわゆる「膝が出る」という状態になりやすかったからです。
カジュアルさに加え、着用の度に洗濯・乾燥が必要となる手間から、大衆向けではありませんでした。
2010年頃から素材開発が進み、多くのブランドが「膝の出ない」スウェットパンツの商品開発を進めたことで、徐々に一般層にまで浸透していきました。
デザイナーズと呼ばれるようなブランドがスウェットパンツをファッションアイテムとして捉え、量販店が消費者ニーズを喚起し、そこから一気に認知度が高まっていきました。
ジョガーパンツとの違いは素材・形状
スウェットパンツと混同されやすいものに、ジョガーパンツがあります。
両者は別の意味で、スウェットパンツとは主にスウェット素材を用いたパンツ全般のことを指し、ジョガーパンツはジョギングのしやすい形状のパンツのことを指します。
ジョガーパンツの素材は、スウェットよりもジャージに近いものが多く、高い伸縮性を持つのが特徴です。
素材を軸に見るならスウェットパンツ、形状を軸に見るならジョガーパンツ、ということになります。
ただし、最近はその境界線が曖昧になりつつあるのも事実です。
以前であれば、スウェットは綿を主原料にした素材で、且つ裏側の生地がタオル状の裏毛(うらけ)、より細かく毛羽だった裏起毛(うらきもう)のものが一般的でした。
しかし、近年の製品開発とそれに伴う製品の多様化で、ストレッチ性を備えたジャージに近い素材もスウェットパンツに用いられることが増えました。
結果として、ジョガーパンツに用いられるようなジャージ素材のものも、現在では現代版スウェットパンツとして括られ、一般にも認知されつつあります。
40代以上もスウェットパンツはアリ
「もういい大人だから、スウェットパンツは穿けないな。」
そう考える40代以上の男性も多くいらっしゃるでしょう。
そんな人こそ、現代的なスウェットパンツを試してみて欲しいです。
多くの男性が加齢とともに保守的になり、慣れ親しんだ範囲内でおしゃれを楽しもうとします。
その時に何を着るかというと、多くの場合はジーンズやチノパンなどの綿素材のパンツ。
確かに、ご自身の年齢とリンクするようなアイテムは着用し慣れているので、違和感を感じにくいでしょう。
しかし、自分と同じ様に歳をとった洋服では、着用主を若々しく見せることはできません。
むしろ、年相応という概念は、洋服によるカジュアルダウンをもたらします。
加齢とともに肌ツヤが変化する40代以上こそ、光沢感のあるスウェット素材のパンツでカジュアルアップを狙いましょう。
ビジネスカジュアルで使うならジャケットスタイル
スウェットパンツをビジネスカジュアルに取り入れる際には、ジャケットと合わせることをおすすめします。
そのカジュアルなイメージゆえ、丸首のTシャツと合わせるとスポーティでカジュアルに全振りしたスタイルになります。
ビジネスという現場では、最低限のマナーが求められますので、ジャケットを着用して大人のビジネスカジュアルを演出しましょう。
「カジュアルなスウェットパンツにテーラードジャケットなんて合うの?」
と思う人もいるでしょうが、合わせるジャケットは自宅で洗えるようなカジュアルジャケットで大丈夫です。
反対に、肩パッドが入ったようなフォーマルなものでは温度差が生じ、相性が良くないため、カジュアルジャケットの方がベターです。
職場でスウェットパンツを穿いても良いものか、その基準が分かりかねるという人は、他のアイテムを例に考えてみてください。
例えば、ジーンズの着用がOKな職場なら、恐らく問題はありません。
最近のスウェットパンツは、以前よりも細身でクリーンな印象なものが多いため、色の落ちたデニムやチノパンツよりもキレイめに見せることが可能です。
40代以上だと「スウェット」という名称だけで、ビジネスには不向き!というイメージが先行しがちですが、着倒して毛羽だったりしているチノパンツより、光沢感のある素材のスウェットパンツの方が上品に見えます。
この辺りは、素材の進化と共に、時代に合わせて価値観をアップデートしていけるといいですね。
大人世代の賢いスウェットパンツの選び方
40代以上の大人世代がスウェットパンツを選ぶ際に着目すべきポイントは以下の4つです。
- ・素材
- ・シルエット
- ・サイズ感
- ・カラー
順番に掘り下げていきましょう。
素材はコットンを主原料に伸縮性のあるものを選ぶ
素材選びは全体の50%を占めるくらい重要な要素です。
綿を主原料とした素材で、高い伸縮性を持つ、ポリウレタンなどを混ぜたものがおすすめです。
ストレッチが効くことでジャストフィットのサイズ感でもノーストレスで着用することができますし、膝部分の生地も伸びにくくなります。
一方で、綿100%素材のものは部屋着に見えやすく、膝部分の生地も伸びやすいため避ける方が無難と言えるでしょう。
スウェットパンツらしさを出すために気をつけたいのは、機能性を求めてポリエステルなどの化繊(かせん)が主原料のものを選ばないこと。
化繊が増えるのと比例して、スウェットではなくジャージパンツに見えやすくなります。主原料がコットンのものを選びましょう。
シルエットはテーパードが基本
シルエットは、テーパードのよく効いたものを選びましょう。
股上が深めのものであれば着用時の安定・安心感も得ることができます。
テーパードシルエットのパンツ類が流行して久しいですが、メンズファッションにおいて、息の長いトレンドは、その後に定番化することが多いです。
テーパードについても、記憶するところでは2010年頃より長期間で流行しており、フレアパンツが再認識されてきた現在でも根強く人気を誇ります。
安定感という点では、もはや定番の域でしょう。
サイズ感
サイズ感はジャストが基本です。
ただし脚のラインを拾うようなら、1サイズアップも視野に入れましょう。
特に、腿の後ろ部分のフィット感が強過ぎると、見た目にも無理を感じやすいため、気を付けてみてください。
よくある例として、ウエストのサイズに固執してしまうことがあります。
多くのメンズ服はウエストにゆとりを持たせているので、腹部が余るのを嫌ってサイズを下げると、ワタリやレングスのバランスが悪くなります。
ウエストサイズだけに気を取られず、ヒップ・ワタリからレングスまでのバランスを確認しましょう。
色
40代以上の大人世代がスウェットパンツを選ぶなら、カラーはグレー、ブラックを基本に考えると良いでしょう。
メンズ服の多くは、殆どのブランドやメーカーがブラック・ネイビーを軸に商品展開をしているため、コーディネートで考えた際に合わせやすいからですね。
カラー展開が豊富なアイテムでなので、単品で目を惹くものも多いですが、上半身に着るトップスのカラーを考えると、やはりグレー、ブラックが軸になります。
その上で、スウェットらしさを感じさせるならグレーを、大人っぽさを出すならブラックを選ぶと良いでしょう。
職場や客層に合わせて選ぶことができれば、カジュアルな日はグレー、キレイめな日はブラックを選ぶなど、選択ができればなお楽しめます。
my day の新作「Stretch Warm Sweatpants」を紹介
新作のStretch Warm Sweatpantsは、縦横の両方向にストレッチが効いていて、履いていることを忘れそうなくらいストレスフリー。家に帰っても脱ぎたくないパンツになりそうですね(笑)
冬場の保温性にも期待できるのもメリット。
モッチリとした厚みを感じる生地感ながら、細身のシルエットでテーパードも効いており、カジュアルな職場なら問題なく着用できるでしょう。
172cm・60kgでサイズはMを着用しており、フィット感と裾丈の長さが丁度よいと感じました。
ウエストはゴム&紐の仕様なので、お腹まわりよりもヒップと脚のフィット感で合わせるのが良いでしょう。
手入れのしやすい生地感もポイントで、洗濯・脱水後に形を整えて干せば、シワにならずアイロン不要です。
乾燥機付きの洗濯機でも短時間で乾きそうですね。
着こなしのポイントも紹介
Premium Non Iron Long T-shirts (color:Navy / size:L)
Stretch Warm Sweatpants (color:Gray / size:M)
Packable Jacket (color:Black / size:L) ※定番商品
ビジネスカジュアルでの着用を想定して、コーディネートを組んでみました。
「カジュアル過ぎるな」と感じた人はスウェットパンツのカラーをBlackに替えると、より落ち着いて見えるでしょう。
【まとめ】40代以上の大人世代こそ、アクティブな印象を与えるスウェットパンツを取り入れてカジュアルアップしよう
40代以上の大人世代は、慣れ親しんだ綿素材のジーンズやチノパンツを選びがち。
それ自体は悪くないのですが、服で加齢をカバーできるなら、それに越したことはないでしょう。
本記事で解説・紹介した内容とアイテムを参考に、部屋着には見えないスウェットパンツの選び方と参考スタイルを取り入れて、仕事やプライベートでアクティブな大人を印象づけていきましょう!
40代以上の男性にもおすすめのスウェットパンツ
my day Stretch Warm Sweatpants(¥8,910)
この記事で着用している「my day Stretch Warm Sweatpants」。
寒い冬を暖かく快適にお過ごしいただける、裏起毛のスウェットパンツです。

かんくろう
メンズファッションスタイリスト/業界歴17年/ブランド旗艦店・ISETANメンズMGR/東京から三重県に移住/個人向けスタイリストを開始/Webメディアでも執筆中/プライベートでは2児の父